2013年 5月27日

入試実績とは関係ありませんが、嬉しい報告がありました。今年の4月から卒業生が京都大学農学部大学院に入学し、生物資源関係の勉強と研究をスタートさせたことです。これ自体はよくあるニュースですが、彼を中学から指導に携わった私には、驚愕のニュースでした。本人から許可をもらっていますので具体的に書きますが、丸亀大手前中学校時代は学年順位は後ろから3番以内も取ることもある生徒でした。高校に入ってもさっぱりの生徒でした。個人レッスンですから、隠れた才能は感じていましたので、粘り強く進めていました。本人もやめようともせず、自分が納得できるまでは、前に進まない、まさに亀の歩み、そのものでした。彼の性格を大切にするしかないと考えてはいたものの、目覚ましい進歩がなく保護者の方に、申し訳ない気持ちもありました。たまに話し合いを持ちましたが、お母さんが立派でした。本人を責めることもなく、終始ただやさしく見守っていく姿勢でした。徐々に本来の力が具体的に見えてきました。彼のことを知っている関係者には信じられないことに、最終的には愛媛大学農学部に合格しました。それで終わりではありませんでした。時々挨拶に来て、大学での勉強が、楽しいと報告を受けていました。大学で、さらに才能を開花させ、京都大学で研究室を与えられる立場にまで成長してきたのです。長年受験塾をしていて幸せに感じることは、多くの医者、教師、海外で活躍している教え子がいることです。今回のケースは、中学時代を知っているだけに特別な思いがあります。